水ぼうそう 水痘
水痘伝染力は麻疹に次いで強く、家族内接触では80~90%がかかると考えられています。乳児の場合、母体からの移行抗体により感染を防せぐことが出来ますが、移行抗体が低ければ発病することもあります。感染した児の気道、水疱中には多数の感染性ウイルスが存在し、発疹出現1~2日前より水疱が痂皮化するまで伝染力があります。
感染に伴い水痘ウイルスは神経節に侵入、潜伏し、抵抗力が低下すると、神経節中のウイルスは再活性化され、炎症を伴いながら神経線維に沿い遠心性に皮膚に到達、神経支配領域に帯状の水疱疹を生じ、帯状疱疹となります。
水痘の潜伏期は10~21日で、発熱、発疹で発症。発疹は紅斑から始まり、2~3日のうちに水疱、膿疱、痂皮の順に急速に進行、発疹が次から次へと新生するため、新しい発疹、古い発疹が同時に混在するのが特徴です。成人水痘も重症化傾向があり、妊婦の水痘罹患でも重症化の傾向があり、新生児の水痘罹患は、母体の感染時期で合併症、予後が異なります。合併症として頻度の高いものは、水疱部位の細菌性感染症です。
ここでは水ぼうそう(水痘)ウイルス感染症に関して記載してあります。水ぼうそう(水痘)ワクチンについてはこちらです。
(国立感染症研究所感染症情報センター資料より作成)