平成28年10月からB型肝炎ワクチンが定期接種になりました。B型肝炎ワクチンは、B型肝炎ウイルスの感染を予防します。日本では、B型肝炎ウイルスの感染者は約100万人(約100人に1人)と推定されています。日本のB型肝炎対策は、キャリア（ウイルスを体内に保有した状態）の母親からの母子感染防止策が1986年から始まりました。しかし、近年、父子感染や感染経路不明で乳幼児がB型肝炎ウイルスに感染する例が増えており、母子感染予防だけでは、対策が不十分と考えられ定期接種可となりました。B型肝炎ウイルスに感染すると、一部の人がキャリア（持続感染:ウイルスを体内に保有した状態）となり、キャリアのうち約10％の人は慢性肝炎を発症し、肝硬変、肝臓がんへと進行する危険性があります。B型肝炎ワクチンは、キャリア化を防ぎ、将来、肝臓がんから赤ちゃんの命を守る「がん予防ワクチン」です。

国産ワクチン製剤は２種類（ビームゲンとヘプタバックス）あり、異なるワクチンを接種しても、互換性はあって同じ効果が保証されています。

生後2か月から小児用肺炎球菌ワクチン、ヒブワクチンなどとの同時接種がおすすめです。4週間隔で2回、2回目から4～5か月経ってから1回の合計3回接種を行います。

＊接種対象外の兄弟も任意接種で３回のワクチン接種を受ける事が望まれます。